新しいサプリメントを出したそうですね。

 

はい。サプリメントは、栄養補助食品という意味ですが、今回は、健康のベースメント、基礎食品を世に出したいと思いました。

数年前、アメリカの研究チームが、大規模な追跡調査をやった結果、「特定のビタミンを食べても何の効果もなかった」という報告を出しています。そもそも私たちが食べた栄養のおよそ6割は吸収されずに排泄されてしまいます。なのに、またさらに栄養を補助する必要が本当にあるのでしょうか?

それより大きな問題は、やはり食品添加物なのです。私たちの実験で面白いことが分かっています。農薬をいっぱい使って育てた食べ物で菌を繁殖させてみても、菌はほとんど問題なく増えていきますが、添加物まみれの食品では菌は培養できないのです。この問題を指摘する人は多くありませんが、私は菌を殺すための添加物こそ健康を害する最大の要因だと考えています。

でも、私たちの食生活は大きく変わってしまっていて、添加物なしの食生活をおくることは、とても難しくなっています。だから、質の高い菌をとることが健康のカギなのです。

 

なるほど、ベースメントとしてはどのようなものがふさわしいですか?乳酸菌は健康食品として広く使われていますが。

 

なんとなくヨーグルトが体に良いと言って食べている人が多いのですが、ヨーグルトに使われる菌は、食感のいいヨーグルトがつくれるかどうかという基準で選ばれています。サプリメントでいえば、個数を簡単に増やせる菌を選ぶ傾向が強いです。一方、細心の生命科学の研究では、腸内の菌は、人間の消化活動の中枢を担っていて、特に、神経伝達物質であるセロトニンやGABA等をつくりだすのに重要な役割を担っていることが分かっています。だから菌は、私たちの体調だけじゃなく、感情や心の状態まで密接に関係しているのです。

 

健康維持に一番大切なことは、栄養の分解力に優れた菌を活性が高い状態で腸まで届けることです。今回の製品は、炭水化物、タンパク質、脂肪、コレステロールの分解に優れた乳酸菌とビフィズス菌10種類を人間の消化を考えて最適なバランスでブレンドしました。これで多くの人が実際に体調の変化を感じていただけると思います。

これを誰でもつづけられる価格で提供することで、本当に健康のベースメントにしてもらいたいと思います。

 

 

なるほど。ビフィズス菌の効果というのはどういうものですか?

 

菌には、酸素が好きな好気性と嫌いな嫌気性があります。実は乳酸菌は、両方の性質をもっていて兼気性といってもいい菌です。

そして、乳酸菌は、小腸の中で消化活動の中枢を担います。一方、ビフィズス菌は、はっきりとした嫌気性の性質をもっていて、消化の最後の部分で酸素がない状態で増えるのです。ビフィズス菌が大腸で増殖して環境を整えることで、ウェルシュ菌等の悪玉菌とよばれるものの繁殖を抑え、神経毒であるアンモニアや硫化水素の発生を減らします。

 

なるほど、これで全体の環境をカバーできるということですね。

 

菌の研究を続ける中で、これまで常識のように扱われていた学説と合致しない事実がいろいろ分かってきています。例えば、一般的にカルシウムの吸入にはビタミンDや日光浴が欠かせないと言われています。でも、私たちが乳酸菌で飼育した豚は、まったく日光が当たらない条件でも、カルシウムの含有量が格段に多くなります。同時に、必須脂肪酸、つまり体内で合成できないDHAも、豚肉からたくさん検出されますが、決して、DHAを含むエサを与え絵いないのです。結局、これらは、菌の働きだとしか説明できないのです。

 

私たちは腸内だけで人間のすべての細胞よりずっと多い数の菌と共生しています。それが私たちの命の営みに重要な働きを担っているということがようやく知られるようになったばかりで、膨大な菌がそれぞれどんな働きをしているのかという研究はまだ始まったばかりです。私たちは、最新の研究成果をいち早く製品化してお届けしていきたいと思います。

 

そして共生菌を届けることで、自然界も人間社会も本当は共生こそ真実で、私たちはその原点に立ち返るべきだというメッセージを届けたいと思います。菌を皆殺しにする文化は、まさに戦争する文化と一緒と言えますが、もともと世界はそんなことをする必要がないようにできています。チャールズ・ダーウィンが言った「自然淘汰」という考えが「優秀な民族こそ生き残るべき」という考え方につながり、トマス・ホッブスが世界を「万人の番人に対する闘争だ」と言ったことが、戦争は避けられないものだという口実になってしまっています。

でも、あらゆる生物は持ちつ持たれつという関係の中でバランスを保って共存していますし、人間のDNAの組成は民族に関係なくほとんど一緒で、優位性なんてみられません。そして、争いに明け暮れる先住民族なんてどこにもいないのです。

 

そうですよね。ひとりひとりが、不自然な考え方から抜け出すことが、病気にならない体、平和な社会をつくるために何より大事なことです。